yasumin日記~霊的成長への道~

発達障害の息子の子育て こころの成長・気づき・発見 ちょっぴりスピリチュアル

バイオグラフィーワーク(4)22-28歳 d「愛」ってなんだろう?

私は24歳で結婚した。

相手は美大受験予備校の先生で7歳年上だった。

女子校卒業後に付き合い始め、すぐに結婚という流れに

両親は心配していた。

私は自分の性格から、

仕事にのめり込むとOld Missになってしまうという恐れと

男性に対するコンプレックスから

この機会を逃すと私に結婚を申し込んでくれる人は誰もいないと

勝手に思い込んでいた。

なぜそこまで追い詰めそんな思いに囚われてしまったのか分からないが

劣等感、自己肯定感の低さからだと思う。

 

当時の私はそれを隠すかのように

周囲から羨ましく思われるほど派手な結婚式とパーティを行い

お姫様気取りだった。

それとは裏腹に、苗字が変わることで私が私でなくなる気がして

結婚式当日悲しくなった。

ここで〝何かが違う〟とやめておけばよかった。

政略結婚じゃあるまいし、

悲しくなる結婚なんてうまくいくはずがないのだから。

しかし当日になって今さら後戻りはできなかった。

 

彼の実家、妹家族と接するうちに

私と彼は「夫婦」「家族」に対する捉え方が違っていたことに気づき始めた。

私は夫婦の結びつきを第一に思っていたが

家業を営む彼にとっては妹家族を含めた実家に私が加わった形で捉えていた様だった。

個人があり、次に夫婦という最小単位の結び付き

それが固くないと大きな家族を構成することは私にはできなかった。

彼はすでに出来上がっている確固たる家族の結び付きに

私を加えて調和してほしかったのだと思う。

自営業というのはそれが普通なのかもしれないが

私の認識が甘かったのか、割り切れず

寂しさが大きくなってしまった。

 

そんな折、彼と行くはずのパリ旅行に

実家の母と行くことになった。

直前にキャンセルされたのである。

冬のどんよりとした寒いパリの街を

色鮮やかなファッションで母娘旅行を

美術館巡りで気取っていた私。

寂しさなんて微塵も見せないように振舞っていた。

ロダン美術館で涙が出るほど美しい彫刻に出会った。

「ダナイード

ギリシャ神話をモチーフにした大理石の彫刻で

ロダンの愛人カミーユ・クローデルをモデルにしたとも言われている。

この彫刻を目にした途端、

これまでずっと悶々と抱えてきた「愛」とは何かについて

いろいろと考えてしまったのである。

帰国時空港に迎えに来た彼に対し、

留守中の家業の仕事の件の報告で腹立つことが重なって、

突然帰路の車の中で気分が悪くなり

家に着いた後もそのまま一週間以上起き上がれず、寝込むことになった。

その間悪いことに

家の本棚にあった分厚いカミーユ・クローデルの自伝Ⅰ・Ⅱを読んでしまったのだ。

ますます深く入り込み、抜け出せなくなってしまった。

私の結婚、パートナーに求める自分勝手な思い込み、理想がもたらした結果である。

とことんエネルギーを注ぎ、力尽きて燃え尽きてしまう。

そして崩壊する…。

仕事のみならず、結婚も同様、悪い癖のパターンで終わる結果となった。

28歳で離婚した。

 

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「愛」についてはこの先も懲りずに、ずっと求め続けることになる。

「愛」がどのようなものなのかわからず、さまよい続けた。

ようやく今になって少しずつわかり始めた気がする。

 

「愛のかたち」っていろいろあるんだ。

夫婦、恋人、友達、家族…、そんな形による分類ではなく

一人一人の関わりの中で、無数のかたちが。

一瞬一瞬の出会いの中に

その時々で最高の愛があるんだなぁ、と。

一瞬一瞬だからつい見逃してしまいがちだけど

これを大切にすると

世界はもっと大きな愛で包まれるだろう…。

何気ない日常の中に。

 

*今日もオラクルカード「和解の統治の天使」の登場です。

 バイオグラフィーワークの最中、何回登場するんだろう…?