yasumin日記~霊的成長への道~

発達障害の息子の子育て こころの成長・気づき・発見 ちょっぴりスピリチュアル

pikarinとシュタイナー教育

2回目の入院少し前のこと、

「ぴかりんの小さかった頃の楽しかった思い出はどんなこと?」

と聞いてみた。

連日食事と睡眠以外、朝から映像を見続ける毎日で

何かほかに楽しみを見いだせるきっかけに

とヒントを得たいと思って聞いたのだった。

 

P「楽しかったことなんて、ひとつもない。」

母「でもシュタイナー幼稚園の頃は楽しかったって言っていたじゃない?」

P「それは、ママを喜ばすためにそうしただけだよ。」

P「テレビも見せてくれなかったし。」

 

こちらの真意を見透かしてか、最大限の反抗か、

だから今、一日中映像を見ているんじゃないか!と云わんばかり。

 

確かにpikarinはシュタイナーとの縁が長くはなかった。

私がシュタイナーに関心があっただけで、

pikarinにはどうでもよかったことなのかもしれない。

 

幼稚園に入る前、自主的なシュタイナー保育を実践している

親子サークルに参加していたが、

他の子のように楽しそうではなかった。

といっても、地域の親子サロンではもっとダメだった。

 

映画で「からすのぱんやさん」を見ても泣き出すし、

みんなと一緒の手足遊び、ボール転がしも騒ぎ出してしまう。

その時は気づかなかったが、自閉スペクトラム症だったから当然か、とも。

 

それでもシュタイナー幼稚園は楽しく通っているように見えた。

 

小学校に入るとき、もちろんシュタイナー学園を希望した。

発達の遅れがみられることから入学できず、

地元の公立小に入学することになった。

しかし、本人がどうしてもシュタイナー学園に入りたいというので、

ダメもとで、次年度に再度入学希望を出したところ、

2年生転入ではなく、1年生の入学としてなら考えます、とのこと。

こうして学年を下げての入学を許可していただいた。

(この時点で親も学校も障害についての理解が甘かった)

 

その後2年生までは何とかついていけた。

次第に他の子との成長のズレが大きくなり、

他害や、泣き叫ぶなど問題行動が出始めた。

(こんなことになるとは思ってもみなかった)

 

先生方は「pikarinを支える会」というチームを作り、

多くの時間を割いて、個人的サポート、レッスンをしてくれたり、

毎月面談で身体的、精神的にシュタイナーの視点から

適切なアプローチを探ってくれた。

 

しかし、日々の生活で他の子とのギャップを目にすると、

発達障害は1年遅らせていずれ追いつくだろう…

という問題ではないことがはっきりしてきた。

(幼児期に診断されたシャッフリングベビーは発達の遅れはいずれ追いつくと言われたので楽観視していた)

(シャッフリングベビーは障害とは関係ありませんが) 

もうこれ以上は無理だと判断し、シュタイナー学園を2年で辞めることにした。

本人は「ボク頑張るから大丈夫だよ。やめたくない!」

と泣きながら言い張っていたが、

連日親が呼び出され、待機しなければならない状況、

他の子たちが別の教室で授業を受けている間、

pikarinだけが教室の隅の床で一人お絵描きをしている姿を目にすると、

いたたまれなくなった。

今でも思い出すと辛くなる。

 

その後公立に移ってからも、

シュタイナーの先生を通じてサポートは続いた。

音楽・美術の芸術療法、リズミカルマッサージ、

アントロポゾフィ(シュタイナー医療)の医師に診ていただき、

アントロポゾフィのお薬をいただいたこともある。

だがこれらも本人が行きたくないと言い出し、次第に続かなくなる。

 

ある時シュタイナーのおもちゃを扱うサイト「天花地星」に出会った。

www.tenkachisei.jp

他のシュタイナー関係のサイトで扱っていない本を目にし、気になった。

内容はよくわからなかったのだが、

直感で気になって気になって、購入した。

「隠された子どもの叡智」「イルカとライオン」というタイトル。

ここで初めて、川手鷹彦氏を知る。

 

今度は川手氏主宰の「花の家」に通うことになる。

でも「花の家」も続けるのは難しかった。

距離が遠かったせいもあるだろう。

往復の電車で疲れてしまう。

最初は楽しそうなのだが、次第に「行かない。」と言い出す。

 

私の思いばかりが先行して、シュタイナーに望みをかけていたのだが、

pikarinにとっては結局のところ、

心が落ち着ける場になっていなかった。

 

私にとってはシュタイナー思想への関心は今後も続くであろうし、

本当は自分自身が教育をはじめ体験したかったのだと思う。

それを息子に押し付けていたのかもしれない。

 

そういえば…。

pikarinがお腹にいた時、私はずっとシュタイナーの本を読んでいた。

「いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか」

「神秘学概論」「自由の哲学」「神智学」の4大著書をはじめ、

わかりやすいシュタイナー教育本に至るまで。

(学生の頃興味を持ったのが最初だが、難解すぎたので今回は教育面から入ってみようと思った)

 

だから、pikarinはお腹にいる時に、

シュタイナーでいっぱいになってしまい、

出てきてからは必要ないというか、うんざりしていたのかも。

 

出産後知ったのだが、

妊娠中は目を酷使するので読書は母体によくないとのこと。

(子宮と眼は関連があるそうです。ちなみに産後急に眼が悪くなったりするので要注意)

また頭を使っていろいろ考えるのは、子どもによくないそうです。

のんびり、ゆったり、ストレスなく過ごすのが一番。

(シュタイナーの難解な本をこんな時期に読むなんて最悪だったんですね)

いまさら遅いけど、教訓になりました。