バイオグラフィーちょっと休憩、今朝の出来事。
このところ調子よく学校へ行くことができていたpikarinだが
今朝は久しぶりにお湯のみが割られた。
投げる前に何を投げるか選んでいるところがおかしい。
私の方は手が伸びるより先に、腕を掴むのに必死なのだが…。
事の発端は信じられないほど些細なこと。
私が連絡帳を開いて、記入のためpikarinが体温を測り終えるのを待っていたこと。
せかす言葉は一切なくノートを開いていただけなのに
その行為だけでせかされていると感じたらしい。
その上悪いことに体温計がうまく作動せず34.5℃とか
何度測っても数値が変だった様子。
今度は体温計に当たり散らして怒鳴っている。
少し落ち着くまで離れた方がいいと思い、私は2階へ。
それが気に入らなかったらしく、わざわざ携帯に電話し呼び出された。
「ママのせいでこうなった!」と叫び続けているうちに出かける時間になり、
慌ててスクールバス会社に連絡しようとしたら
今度は「ダメ―!」と言って必死でそれを阻む。
電話機を取ろうとする私の髪を掴み、蹴飛ばすなどの暴力。
何としてもバス会社に連絡しないと迷惑がかかるのでこちらも必死。
なぜ「ダメ―!」なのかこちらの質問には答えられない。
訳がわからない。
そんなことを繰り返すこと30分。
さすがに16歳の少年を押さえるのは大変になってきた。
怪我をしないようにするのが精一杯。
(障害児の母親が骨折するなどの話はよくある)
ようやく落ち着いて話ができるようになった。
1.きっかけは私がノートを開いたことで、せかされる感じがした。
2.2階に行かずに傍にいてほしかった。
(いつも落ち着かない時に傍にいると怒るくせに…)
3.自分ではこうなりたくないのに、ママのせいで出発できなくなった。
4.何とか行こうと思ったのでバス会社に電話してほしくなかった。
(明らかに間に合わないのだが本人はそこが理解できない)
これら事の次第は分かったが、背景にもいろいろあることが改めてわかった。
1.同じバス停から乗る女の子が煩わしくてイライラする。だからバス停で待たないようにギリギリの時間に行きたい。
2.その子ともう一人の女の子がバスの中で言い争いになることが多く、それを見ているのが辛く我慢していた。
なるほど…。
p:「でも学校はみんなと友達になりたいから頑張って行く!」
(これだけでもすごい進歩!)
p:「頑張って変わっているのにママは全然変わっていないみたいに言う!」
(そんなつもりはないけどそう聞こえるらしい。かといって褒めるとわざとらしいと言われる)
p:「ボク、頭では分かっているのにできない。その気持ちを誰もわかってくれないから寂しい…。」
「びぇ~。」
少し落ち着き泣き止んだ。
話してくれたことで、辛いのに我慢していたとわかったこと、
学校へ行こうと頑張っていること、
合わない子がいるのは誰でもあること、大人でも、
これからどうしたら気持ちよくいられるか一緒に考えてみよう…
ということで、収まりがついた。
障害のある子どもは表面の言動だけを見ると
一般にはとても理解できないことだらけだが、
一つ一つ理由を探っていくと見えてくることがある。
ただ会話ができず思いを伝えられなかったり、
原因究明に至る道のりがスムーズでないと
極めて困難な状況になってしまう。
pikarinの苦しい胸の内は、かつての私自身でもある。
バイオグラフィーを通して共通点が浮かび上がってくるとともに、
私自身も親同様のことを無意識に行い、同じ思いをさせてしまっていることもわかる。
学校へは車で送っていくことになった。
朝からドッと疲れたが
これでも少しずつ確実に成長している。
お互いに。