yasumin日記~霊的成長への道~

発達障害の息子の子育て こころの成長・気づき・発見 ちょっぴりスピリチュアル

バイオグラフィーワーク(1)0-7歳~私の原風景

シュタイナーが提唱した人智学から生み出された

バイオグラフィーワークというものがある。

 

自分の人生を成長の7年周期に沿って

それぞれの時期に隠されている

自らのテーマを読み取っていく。

本来ならグループで、傾聴、対話を行い、

芸術表現がワークとして入る。

 

ルドルフ・シュタイナーの言葉よりー

 自分自身を知りたければ、

 世界(宇宙)を観察するがいい。

 世界(宇宙)を知りたければ、

 自分の魂の深みを観察するといい。

 

小さい頃のことを

どこまで記憶しているか疑問である。

私の両親は記録をすることが好きで

メモや手紙に文書、写真など

多くのものが残っている。

 

子どもの頃の自分用大型写真アルバムが何冊もあり、

写真を見たから覚えているのか

記憶として覚えていることなのか

あいまいな部分もある。

 

明らかに記憶として残っている

第1周期0~7歳の私の原風景を

思い出してみようと思う。

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祖父母と一緒に住んでいた

今でいう二世帯住宅の家の庭。

 

芝生にブランコがあり、

芝生との境の縁石の内側には

高い椎の木が3本、シャクナゲキンモクセイの大木、

椿、山茶花、紅葉、ツツジの小木に、

牡丹、シャガ、菖蒲、葵、山百合、

その他様々な植物が植えられていた。

 

その芝生にしゃがみこんで、

アリの巣をつついたり、

水に葉っぱの船と共にアリを浮かべて遊んだり、

縁側の下にすり鉢状の蟻地獄を見つけては

アリを入れていた。

 

アリさんには本当に申し訳ないことをした。

〝一寸の虫にも五分の魂〟という言葉は

今でも心に刺さる時がある。

 

縁石の石を端から順に掘り返し、

ミミズやダンゴムシ、コオロギなど

何が出てくるか見つけるのも

ちょっとドッキリ

楽しかった。

 

椎の木には蝉がよく来たし、

蛇がぶら下がっていたこともある。

紅葉にゴマダラカミキリを見つけると最高に嬉しかった。

 

そんな庭に何時間もしゃがみこんで

いろいろなものを観察しているのは楽しかった。

 

台所の裏庭には

大きな渋柿の木があって、

雨の日には

掘り炬燵の部屋から外を眺め

木の根元の水たまりに雨によってできた泡が

浮かんでは消えていく様子や波紋を

見ているのが好きだった。

 

「ゆく川の流れは絶えずして、

 しかももとの水にあらず。

 淀みに浮かぶうたかたは、

 かつ消えかつ結びて、

 久しくとどまりたるためしなし。」

という『方丈記』の冒頭が

〝川〟ではないにしても重ねて思い出される。

 

やわらかな日差しの中で碁を打つ頑固な祖父の姿。

PEACE缶の煙草を半分にカットしてパイプに詰める。

その傍らで碁石で遊ばせてもらう。

 

裏庭で毎年梅干を干す祖母の姿。

その脇にはみょうががニョキニョキ生えていて、

母から「みょうがを食べるとバカになる。」

と言われたのを覚えている。

幼稚園に行く準備に、鏡の前で

一本のゴムの端をくわえ

きっちり結い上げてくれる祖母。

 

両親のことよりも

なぜか思い出される祖父母の存在。

父は忙しかったし、

母も仕事をしていたからだろう。

 

祖父母のいる母屋と

私たち家族のいる方とは

2m程の暗い通路で繋がっていた。

 

両親に叱られても

大抵はぐっと我慢するのだが、

耐えきれない時は

その通路を走って

向こう側の世界へ行く。

 

祖母はお砂糖入りの麦茶をくれ、

薄茶色のギンガムチェックの前掛けで

黙って涙を拭いてくれるのである。